「健康体操、今年度いっぱいでやめるんだって」
小田協議会の地元役員の一人が、ポツリと言いました。
「え?体調でも悪いんですか?」
「いや、そんなんじゃなくて、高齢化で人が集まらないらしいよ」
代表の橋本さんの「いつでも来てください」というご厚意に甘えて、
つい放置していた常連会員ふれあいサロンの健康体操。
この日がやってくるとは。
いつもの健康体操
朝から地元の方々が、小田小交流プラザに集まってきました。
「おはようございます」といつもの明るい声で、あいさつが交わされます。
「今日はね、昔いろんなところに行ったときの写真を持ってきたのよ」
そうしてアルバムを一枚ずつめくりながら、思い出話がはずみます。
「あら、みんな若いねーっ!」
健康体操の指導をしてくださるのは、つくば市シルバーリハビリ体操指導士会のお二人です。
いつも通り、
「今日はストレッチ、少し強めの体操、それから腹筋、顔面体操、発声をやっていきますね」
そう声かけして、座位でできる体操を、一つ一つ丁寧にこなしていきます。
「この体操は肩こりにいいんですよ」
「足を鍛えると、転びそうになっても踏ん張れます」
ほんとうに淡々と、変わることなく。
明かされた過去
ふれあいサロンの活動は30~40年前、「もうわからないくらい昔から続けてきたの」と橋本さん。
全国の高齢化対策の先駆けとして小田が選ばれ、行政からの依頼で始めたのだそうです。
「もしうまくいったら、他の地区にも展開しようってことでね」
でもその頃の小田は昔ながらの「縁側のおしゃべり」が地域交流の中心でした。
「だから、何したらいいの?って、集まってしゃべってるだけだった」と笑います。
「健康体操はそのうちに、参加者からやりたいって要望があったから始めただけなの」と。
「そうそう、小田小学校が廃校になったときに、ここを文化財の倉庫にする噂があったの」
初耳でした。
「でね、区長さんとかが俺たちが子どもらと運動会やったりしてきた学校を、倉庫なんかにするのはけしからん!ってね」
実はそんなわけで、「小田児童館で活動してたふれあいサロンがこの校舎を使うから」って話で、前任の協議会が小田小交流プラザとして再生できたらしいです。
縁側の代わり
行政が言う通り「縁側のおしゃべり」は、小田でもすっかり減ってしまいました。
健康体操は、なくなった「縁側」の代わりだったのかもしれません。
指導士会の方が、体操の最後に
「そういえば今月でおしまいなんですよね」
「でもみなさん、お互いにお付き合いはあるんでしょう?」
「そんなのを大事にしていってくださいね」
いつも通り、なのに特別な日。
橋本さんが「これは絶対入れてね」「やり方を変えて続けるんだから」と、同会がやってきた「スマホサロン」のチラシを見せてくれました。
体操が終わっても、小田の「縁側」は、まだここにあるようでした。












