本物の化石を手にして、何やら考え込んでいる子が何人かいました。
それは何億年も昔に生きていた、一匹の生き物が残した形です。
何を感じたのかは、分かりません。
でも、その化石には重さがあり、冷たくてちょっとゴツゴツしてたかもしれません。
触った瞬間、そんな不思議な体験をしたのかな、と少し想像しました。
今回作ったレプリカは、アンモナイト、ピカリア、三葉虫、メガロドンの歯です。
でも元になった化石が違うので、同じ種類でも形や大きさがまちまちです。
型をとった後に、いっしょに旧校舎の図書館から持ってきた図鑑を開いてみました。
そうしたら、カンブリア紀からペルム紀までの2億7000万年もの間、
さまざまな種類に分かれながら命をつないだ生き物だそうです。
「ねぇ、この三葉虫、どれだと思う?」
「んー、これじゃない?」
「でもこれって、すごく脚が長いよね…」
「あ、そうか、脚はこの化石に残らなかったから、分からないんだね」
本当はどんな脚や触覚があったんだろう?
海の底を長い脚で歩いて、小さな貝なんかを食べてたのかな?
それともスイスイ泳いでプランクトンを食べてたのかな?
どんな暮らしをしていて、どうして死んで化石になったんだろう?
翌日、茨城県自然博物館(ミュージアムパーク)に化石と型をお返しに伺いました。
展示ケースには長い触覚やたくさんの脚、全身にトゲのある三葉虫の化石が並んでいます。
人類が生まれてから、まだたったの600~700万年。
その約40倍の長い時間、
三葉虫の仲間が地球の寒冷化や酸素不足などをくぐり抜けてきたなんて。
「君」はいったい、どんな世界を生きたのだろう。


